2008.奈良一人ときどき二人旅<3/31〜4/7>-1-

3/31のながらに乗車し、奈良へ。
今回は桜とかぶって恐ろしい人だろうと予想。
そもそも、なんで奈良に旅行なのかっていうと、恩田陸著『まひるの月を追いかけて』の舞台を巡ってみようと。
物語自体は人にオススメするほど面白いか、と言われたら…なんとも微妙な感じですが、同じように歩いてみたいと思わせる何かがあったw


1日目(4/1)

10時過ぎに飛鳥駅着。…思ったよりも観光客がいる!
でもほとんどの人がレンタサイクルで回ってるみたい。もちろん自分は徒歩。

まず高松塚古墳、壁画館。思ったよりも小さかった。
あ、飛鳥は細かい見所が多いので、歩くのもわりかし楽。

飛鳥駅→高松塚古墳→文武天皇陵→飛鳥歴史公園館→猿石→欽明天皇陵→鬼の雪隠→天武・持統天皇陵→亀石→橘寺→石舞台古墳→岡寺→酒船石→飛鳥寺→甘樫の丘→岡寺近くの宿

このメジャーコースで歩いた。
各ポイントが何気無く点在しているので、歩いていくと面白い。
一番行きたかったのは橘寺。聖徳太子誕生の地。善悪2面相の二面石があった。
ここは感じよかった。この橘寺にいるときだけ晴れてたんだよねー。境内は桜が綺麗だった。
ここで記念にお守りを買って…お腹がすいてきたので石舞台へ。
石舞台はさすがに人が多かった。家族連れが多いかな。
パンフのように石舞台だけの写真は撮れませんでした;ちびっこが群がっていたので。
石舞台の中に入ったけど、あれはほんとどうやって作ったのか謎だ。そもそも飛鳥にあるものは謎なのが多い。亀石とか。
見終わってから14時くらいにやっと昼食。石舞台の公園の前にある「夢市茶屋」で古代米ご膳を注文。おいしかった!

橘寺境内から橘寺二面石
明日香…のどかだ石舞台石舞台前で昼食…豪華!

岡寺へ。正しくは龍蓋寺。西国33ヶ寺の7番です。ここは、…雨に降られました;けっこうひどい雨だったので靴が浸水;
しかもえらい寒い。仕方が無いので雨が止むまで岡寺で雨宿り。少し経ったら止んだので、飛鳥寺へ向かいます。
飛鳥寺は日本最古の仏像があるらしい。596年蘇我馬子の創建で、最初の本格的な寺院だって。
大化の改新の主役、中大兄皇子・中臣鎌足が初めて会ったのがこの寺の境内だったと。
蹴鞠をして遊んだのが曽我氏討伐へのきっかけだそうな。蹴鞠がきっかけとか、…曽我氏涙目w
飛鳥寺を出てすぐのところに入鹿の首塚もあった。

岡寺飛鳥寺撮ってもいいんだってさ

最後は甘樫の丘。曽我蝦夷・入鹿がこの丘の上に壮大な邸宅を構えていたそうな。なんという贅沢。
本当ならここで夕日を拝むはずだったんだけど、…あいにくの雨でして;そして早く歩きすぎたせいか、まだ17時前。
仕方が無く丘の上で雨に打たれつつ明日香の里を一望。…晴れてたら相当綺麗だったろうなぁ。うーん残念。
甘樫の丘から岡寺まで行きと少し違う道を通って戻る。なんだかんだ言っても結構足が疲れた。
しかし、明日香はのどかでいいですなぁ。
宿の近くのお食事処で「柿の葉寿司」を購入。これが夜ご飯です。おばちゃんがみかんを3つおまけしてくれた。ありがたや。
宿のおじさんもいい人だし、柿の葉寿司はものすごく美味しいし、服と靴が濡れた事以外はいいことだらけ。宿からは雨上がりの夕日が見えた。

階段を上ると…

甘樫の丘夕食…柿の葉寿司宿から。これを甘樫で見たかった;


 

2日目(4/2)

6:46のバスに乗って山辺の道の開始地点である桜井駅まで。
山辺の道は桜井駅〜天理駅の南側、天理駅〜近鉄奈良駅あたりまでの北側からなっている。メジャーなのは南の天理〜桜井のコース。
小説では天理→桜井で歩いているが、劇中に「桜井側のほうが都会だから、桜井から歩き始めた方が雰囲気あったかも」
とあったので桜井→天理(約16km)で歩いてみた。
桜井駅に7時半ころ着。
山辺の道は万葉集に出てくる地名があちこちに点在してます。なので、万葉歌碑なるものが随所に設置されているので、その写真も取りつつ歩いていく。

駅から歩いていくと、「山辺の道」と歩道に書いてある専用歩道が登場。桜井市のマーク。たぶん天理のほうは違う絵柄なんだろう。
少し歩くと、海柘榴市観音。…残念ながら読むことができませんでしたw「海柘榴市=つばいち」だそう。よめるか;
この辺りは古代の陸路・水路が集まる重要な場所だったそうな。今じゃそんな面影無いよなー、と思いつつ次へ。
少しして、金屋の石仏。日本でも指折りの名石仏。

桜井仕様のマーク山辺の道出発地点!金屋の石仏

歩いていると、朝の散歩と思われる夫婦によく会った。
つぎ、平等寺に着いた、イケメンのお坊さんがいたよwカケガワの体力が少し回復した!…;;まだ全然歩いてないがな;
そろそろ気温が上がってきて歩きやすくなってきた。
次は大神神社。大和「一の宮」なので荘厳。ここは大きい神社だった!背後にそびえる三輪山を御神体としているので本殿は無く、拝殿と三つ鳥居があるのみ。
しかし、時間が早くてまだお守りとか売ってなかったw でも人が少ないってのは良いですね。

平等寺大神神社…朝日がw大神神社

狭井神社、久延彦神社に寄って展望所っぽいところで休憩。
狭井神社は三輪山への唯一の登山口だそうな。滝の表示が出てたから行こうかと思ったけど、やたら遠いとまずいのでやめた。
久延彦神社は学業の神様?なのか、学業成就の絵馬がやたら沢山かかってました。でも、わりと新しい神社みたい。絵馬が面白かったのでネタで書いてきました。粕アが当たる;
玄賓庵へ着く。このころ、後からおばちゃんたち3人組みが歩いてきた。あれ?最初いなかったのに追いつかれた?w
彼女達は、やたらと道端に置かれている(※売られている)野菜の品定めをしてました。
あと、つくしを採ってましたwつくしが沢山咲いてたから。おばちゃんたちはつくしと野菜見つつ歩いていて、私は変な道に入って小さい神社行ったりしてたので、結局抜きつ抜かれつの状態。
次に桧原神社。夕日が綺麗らしい。でもまだ昼前なんだぜ…。ここも拝殿と三つ鳥居があるのみです。

久延彦神社

大変痛い絵馬…石碑が道端に点在している玄賓庵

分かれ道でおっさん達に会った。私が相撲神社・大兵主神社(1kmくらい)に行こうか迷っていると、
せっかくだから行って来れば?何も無いけど」と言われたので、喜んで行くことにした。…しかし本当に何も無かt(ry
いやでも、大兵主神社は古い感じでなかなか良かった。
続いて景行天皇陵、崇神天皇陵を眺めつつ歩いていくと中間地点の長岳寺へ着く。景行天皇陵東側からの風景はよくガイドブックに載ってるやつ。
しかしこの〜天皇陵ってのは前方後円墳なんだけど、脇を歩いてるだけじゃ形がわからない。地図だとちゃんと形になってるんだけどね。

大兵主神社山辺の道長岳寺のねこ

長岳寺の受付には猫がいた。鐘楼門が有名みたいです。日本最古だそうな。春はツツジが綺麗みたい。
山辺の道は食事処が極端に少ない。ガイドブックにこの寺でそうめんが食べられると書いてあったので、注文してみた。冬はにゅうめん。さっぱりしてて美味しかった。
朝食をろくに食べてないので(宿のおじさんがくれたバナナとみかんの残り←残数1)もう一杯いけたね。
ちなみに長岳寺出た頃が12:30頃だったかな。

長岳寺鐘楼門昼食…にゅうめん山辺の道

   衾田陵、竹之内環濠集落を抜け、夜都伎神社、永久寺跡と歩いていき、最終地点である石上神宮へ向かう。
環濠集落は周りに濠をめぐらせて外敵を防いだもの。南北朝時代に築かれたそうです。のどかだった。…しかし、家がでかいこと(笑)
永久寺跡は、本当に池しか残ってないんですね。明治の廃仏毀釈で廃寺となったよう。この「廃仏毀釈」ってのはあちこちのお寺の説明書きに出てくる。
盛時には52坊もあったとは思えない…。うーん時代の流れを感じる。
ようやく石上神宮到着。石上神宮には人がいました!…この日歩いた中で一番人がいたよ。
布留社とも呼ばれ、大和王朝の武器庫のあった場所に立っているそうな。372年に百済王から贈られた七支刀が今に伝わっているらしい。
天理の大通りを抜けて駅まで。
…しかし…。天理ってのは…すごい宗教都市なんですね。町の人が皆「天理教」のはっぴ着てるの!び、びっくりしたw
大学生の女の子とか、お洒落してるのにその上にはっぴ着てるんですよ。す、すごい。
母屋とか沢山あった。あ、天理市になったので山辺の道のマークが天理仕様になってた。

石上神宮天理駅前の石碑天理仕様のマーク


 

3日目(4/3)

6:46天理発の近鉄に乗り、吉野へ。今回の旅行は正直18切符をまったく上手に使えてないと思う。
近鉄ばっかり乗ってた。やっぱもうちょい田舎に行くときに使うのがいいかな。
奈良だと、大和路フリー切符のほうが確実に安いと思う。ただ、ひこにゃんの為に18切符にしましたがw
8時過ぎに吉野着。 駅からロープーウェイが出てるけど、もちろん歩いて登ります。常考b
金峯山寺蔵王堂までの道は、両脇がお土産&お食事処で固められている。とりあえず、ガイドブックに載ってた柿の葉寿司のお店で昼食用の寿司を買っておく。
黒門を過ぎ、銅の鳥居をくぐって蔵王堂まで行く。しかし、吉野着の始発で着たので人が少ない。いいことです。
…人が少ない…そして、

…桜…さ、さいて…な、い…?

銅の鳥居蔵王堂煤H!

咲いてないwwwwwwww
全然咲いてないよ吉野桜!
下千本がすこーし、ほんのすこーし咲いてるくらいか。境内の枝垂桜は咲いてるのになぁ。
もう少し咲いていると予想してたんだけど、まだでした。
吉野は下〜奥まで見ごろがだんだんずれていくので、4月いっぱい楽しめるらしい。たぶん16日とかが見ごろ?wこればっかりはわからないw
ちなみに蔵王堂前にある四本桜も全く咲いてませんでしたw
金峯山寺を一通り見た後は、少し歩いたところにある吉水神社へ。
この神社の書院には1185年に源義経が潜居、1336年には後醍醐天皇の行宮、1594年には豊臣秀吉が花見の本陣に…と、
なんとも有名どころぞろいの歴史が。みんな大好きなんだねここが。
あと、ここには「一目千本」と言って、吉野の桜が見渡せる場所があるんだけれども、…まぁ…もう何も言うまい(笑)

綺麗櫻は少し咲いてる義経の跡

神主さんが丁度出てきてどこかに行く途中だったので、少し話した。
いつもならもう少し咲いてるはずなんだけど、3月後半が寒かったので今年はやや遅めらしい。これが、満開になると…恐ろしい人で溢れるそうですよ。
これから行く西行庵までの所要時間を聞くと2時間だそうな。うーん、微妙…。
大日寺、勝手神社(入れなかった;)、桜本坊、竹林院に寄ってバス停へ向かう。桜本坊は桜が綺麗でした。
竹林院の中には群芳園という綺麗な庭園があった。ここにも枝垂桜があった。
この庭の展望台みたいなところからの眺めもなかなかよかった。
ここは宿坊も兼ねてたみたいなんだけど、いくらくらいで泊まれるんだろう…高そう。

咲いてる!桜本坊中千本…?竹林院

バス停について運転手のおっさんに西行庵までの所要時間を聞く。
…2時間以上…時間的に厳しい;なにせよ、13:38の吉野発の電車に乗らねばならないし。…結局バスで行きました。
バスで奥千本口まで行き、少し歩いて金峯神社へ。古い。
この奥に義経隠れ塔というものがある。義経が弁慶・忠信らと一緒に隠れたそうな。ほー。義経が敵に囲まれて蹴破ったことから、蹴抜けの塔とも呼ばれるみたい。
しかし、ここは後回し。先に西行庵へ。

西行庵への道義経隠れ塔

11時半過ぎに西行庵着。
ここはきっと紅葉が恐ろしく綺麗だと思う。また秋に来たいな。
お昼はここで。柿の葉寿司を食す。うーん、一昨日のほうが美味しかった。ここのは塩からめ?一昨日のはすっぱめ。好みだな。
それにしても、西行庵には一人で来てる人が多かった。そして、みんな考えることは一緒なのか、ここで朝食を食べ始めてました。
帰りに苔清水と義経隠れ塔に寄り、展望台でカップルの邪魔をしバス停まで帰ってきた。
帰りは違う道を歩いて帰ります。13:38までに駅に…着けなさそうだw
高城山展望台に寄って吉野の景色を見渡した。綺麗だった。…なんという語彙の少なさ;
次!吉野水分神社。→よしのみくまりじんじゃ。よめねーよw
続いて花矢倉展望台、時間が無いのでスルー。佐藤忠信がここで義経を守って亡くなったらしい…と書いてあった。
28歳だって…若いな…きっとかっこよかったんだぜ!マテ

西行庵昼食の柿の葉寿司←2回目花矢倉展望台

あとは急いで駅まで。時間が15分しか無いのでロープーウェイに乗ろうとしたら、発車後だった。これはもう無理だと思いつつも、階段を駆け下りる。
…奇跡的に乗れた!これで談山神社に行ける…。
それにしてもお昼過ぎの吉野は人がさすがに多かった。でもって桜が咲いてるところだけ人が群がってんの。満開になると、これが上から下までになるのね。
「桜咲いてない吉野なんて見るとこ何もないじゃない!」って行ってるおばちゃんがいたけど、そんなことは無いと思う。

桜井駅まで行ってバスで談山神社へ。 閉まる直前までいたので、全く人がいなかった。
そして、二箇所くらい…改修工事中だった…。
十三重の塔が有名ですね、ここの神社は。でも、ガイドブックに載ってた写真より、色が明るくなってた。あれ?新しくしたのかな?撮り方の問題かも。
この談山神社は藤原鎌足の供養寺だそうです。十三重の塔が供養塔。

談山神社入り口談山神社談山神社…の中にあった…。←思い出せない

十三重の塔内部帰りに食べ歩き

一日目に行った飛鳥寺で出会った中大兄皇子と中臣鎌足が、本殿裏山で入鹿暗殺の密談をしたそうな。
「大化の改新談合の地」の伝承より、談山神社、と呼ばれるようになったんだって。
大化の改新の絵巻物の訳がついてたので、それを読んだ。歴史懐かしいな。
帰りはバスで桜井駅まで行き、天理の宿に連泊。


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